中之島農業生産組合の組合長、埜口裕之さんからも事例発表がありました。日本最後の秘境とも呼ばれる鹿児島県トカラ列島の一つである中之島。昔かららっきょうや島バナナ、枇杷など農作物が盛んな中之島ですが、現在の人口は、およそ150名。高齢化や人口減少の影響から、今では作物を作る人がほとんどいないという状況にあります。
そのような現状を踏まえて、以下のような事例発表がありました。
元々は、茨城県生まれで、十島村と都市をつなぐNPO法人トカラインターフェイスにてUIターンの移住や特産品開発を支援していた埜口(ノグチ)さん。それが、きっかけとなり、現在は、家族と離れてトカラ列島に移り住んで就農することになったそうです。
多島一村(7つの有人島で一つの村)という十島村。一つ一つの栽培面積は決して大きいとは言えない現状ですが、その特徴を活かして地域間で連携することで出荷量を確保して本土地域での売り場づくりにも挑戦しています。そのほか、農閑期があるのも農業の特徴。その時期を生かした生産物の品種の選定を行うとともに、熱帯果樹を中心に新たな品目の試験栽培を同時に行なっているそう。
2019年、パッションフルーツを使用したリリコイバターを開発。現在では、製造が追いつかないほどに沢山のご注文をいただいているとのこと。パッケージデザインは、同じ十島村の宝島で活動する本名一竹さん。離島間の連携は、原料だけでなく、商品開発での連携も行なっています。
Iターン者が多いのも、十島村の農業の特徴です。
もともとあった農地の再生や保全、もともとあった島バナナなどの作物の管理や生産のサポートをしながら、地域資源の宝物を活用して、新しい挑戦を行っています。そして、今だけでなく未来に向けて、子供たちとの農業体験や他の離島との協力によって、小さな島だからこそできる農業経営を目指して頑張っています。
現在「明るく、楽しく」をモットーに、ティックトックによる配信も行ないながら、地域おこし協力隊や島の方々と協力して農業の公社化を目指しているそうです。この機会にぜひフォローされてみてください。
埜口さんのInstagramは、こちらです。
https://www.instagram.com/tokarananairo/
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