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[屋久島]RITOLAB SAIL MEETING 2021事例発表

2021.09.09PICKUP

[屋久島]RITOLAB SAIL MEETING 2021事例発表

昨年のオンラインフィールドワークで、現地パートナーとして受け入れ準備にご協力いただいたメンバーのひとりでもある、株式会社アイランドコーポレーションの代表取締役 荒木政孝さんが、屋久島における自社の取り組みについて事例発表をしてくださいました。また、リトラボのフィールドワークなどを通じて新たな会社が屋久島に誕生しました。

屋久島各地の素敵なお土産が集まる「ぷかり堂」空港近くにあります

Made in YAKUSHIMAの島内のおよそ80業者からお土産物のセレクトは、もちろん自社のオリジナル商品の開発にも取り組んでいます。また、雨の日でも楽しめる体験のコンテンツ作りや周辺地域の観光マップを独自の視点で制作するなど、商品を仕入れてお店を作るだけでなくどうやって認知されるかまで行動しています。また、最近は改めて取引事業者の生産現場をスタッフとともに訪ねて、その思いや背景にあるものを理解しながらお土産物やとして物を売るだけじゃない伝え方も模索しています。

その他にも、世界自然文化遺産の屋久島として、企業として環境問題にも関心を抱いています。おみやげを入れる紙袋やプラスティック袋が、ある意味ではゴミになっていく。それを土産物屋としての立場から「贈る」気持ちを大切にしながら、環境にも配慮した「新しい熨斗」のデザインすることで包装紙等を削減し、屋久島らしく環境にも優しいお土産物店のあり方もあるかも知れないと試みています。

そして、話は、鹿児島離島文化経済圏の取り組みの一環で「第一次産業のブランド化」をテーマに、屋久島の明るい未来を作ろうと、オンラインフィールドワークの準備を進めてあちこちにヒアリングにいったことへ。

第一次産業のブランド化が進めば、「屋久島牛」「屋久島黒豚」「屋久鹿」それが、屋久島の地域ブランドになるんじゃないか?と仮説を立てて進めていったのですが・・・そんな最中、RITORAB online Schoolの講師に登壇された、京都府宮津市にある株式会社飯尾醸造の飯尾彰浩社長が、

「地域ブランドは、オワコン。」

RITORAB online Schoolの飯尾さんの回はこちら▶︎ https://www.youtube.com/watch?v=0l8BoNNKBs8

オンラインフィールドワークのための島内各地のヒアリングに奔走しました

その飯尾さんの言葉がきっかけとなって、これまで当たり前だった「屋久島」の新しい見え方を獲得すると、メンバーそれぞれに全く違う屋久島の景色が見えてきました。

世界遺産登録からおよそ30年が経った屋久島。

世界中から年間40万人以上の観光客が訪れていた屋久島は、現在、新型コロナウィルスをはじめ、豪雨災害、航路の減便、一部のオーバーツーリズムなどあらゆる課題も山積するなかで、年々わずかながら観光客が減少している現実があります。縄文杉などの山の自然環境やその体験はもちろんですが、こだわりを持って育てた肉や野菜、お茶、果物など、世界中のゲストたちに屋久島の食も楽しんでいただけるような機会がもっと創れるかも知れない。

そうして、島内の事業者たちがつながり合うことで、これまでの当たり前を見つめ直したり、新たな視点で島にある資源を発掘したりすることができ、さらには、その連携から新たな会社も立ち上がることになっていきました。

RITOLAB ONLINE FIELDWORKの動画 – 屋久島編-

フィールドワークを終えて、改めて屋久島の課題と島の価値に気づいたメンバーたちとともに、「屋久島の肉文化」をテーマに食と文化の継承と創造を目指す合弁会社「三麓株式会社」が創業されました。

メンバーは、屋久島育ちの鹿児島黒豚を生産する株式会社屋久島黒豚ファームの土持佑太さん、屋久島ヒトメクリというレストランで、豚肉や屋久鹿など様々な肉の加工をする傍らで、狩猟を支える屋久犬の保存会の活動も支える永綱未歩さん、そして、島は違いますが、外部の視点からプロジェクトの企画やブランディングなどの監修サポート役として上甑島にある東シナ海の小さな島ブランド株式会社の山下賢太さん、そして、屋久島のお土産物であり地域商社としての役割を果たしてきた株式会社アイランドコーポレーションの荒木政孝さんの4人。そして、その彼らをつなげたのは、無農薬栽培のお茶を通じて世界に島を発信している屋久島八万寿茶園の渡邉桂太さんでした。島の若者たちを中心に、新たな取り組みが始まりました。これからの屋久島でどんなプロジェクトが動き始めるのか、ますます期待が大きくなります。